ひとくちにローコスト住宅といつても漠然としていますが、「質の良い家をできるだけ安く建てること」です。そのために欠かせないポイントを考えてみましよう。
その前に家づくりの大前提として、
(1)建築家と建主の信頼関係を築く。
(2)建主は建主のプロとして、つまり生活の主体者として主張すべきことをきちんと主張し、相手をも尊重する。
(3)設計者・施工者・建主の三者の信頼関係を大切にする。

の三つを上げておきたいと思います。
 (1)の建築家との関係では「この人にまかせてみよう」と同志的な気持ちのつながりを重視し、決めたら迷わないこと。
 (2)は依頼する生活の主体者として、こんな暮らし方をするなど、建主として主張すべきことをきちんと主張し、造形や空間に関する部分はまかせます。主張すると同持に、相手の領分に踏み込まないことも必要です。
 (3)では完全無欠の人がいないように、100%完全な家もないと考えていただきたいと思います。何万、何十万もの部品を組み合わせて成り立っている手作り品が家ですから、細心の注意を払っていても工事中に多少のキズがつくこともあります。汚れることもあるかもしれません。しかし、生活に支障がなければ、キズや汚れと考えずに職人さんの手の跡なのだと見るくらいの余裕がほしいのです。






ポイント1
建主は自分の価値観を整理して伝える。

ポイント2
自分にとっていい家がほしいという気持ちをもちつづけること。

ポイント3
できるだけシンプルなデザイン・平面プランにする。

ポイント4
使用材料、工事職種の統一と削減。

ポイント5
大量工業製品や流通品を使う。

ポイント6
デッドスペースを見直す。

ポイント7
見栄を捨てて実質本位をつらぬく。

ポイント8
100%完成した家にしない。

ポイント9
手間のかからないディテールを工夫する。

ポイント10
施工する工務店は地元を採用する。


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