あきる野の家 (スーパーローコストの家)
20数年ほど前に手掛けた住宅のご子息夫婦の住宅である。
親は愛知県豊橋市、子は東京都あきる野市という違いはあるが、親子2代に渡って設計を依頼されるという責任の重い仕事であり
やりがいのある仕事でもあった。
周囲は古い集落、民家の区分けされた敷地環境である。
北側の隣家への影響を考慮し、配置と高さを調整し、駐車場、畑、アプローチ、自転車置き場、ウッドデッキを設置を計画した。
コストのため実現延期の部分もあるがバランスの良い予算配分を心がけた。基礎、躯体等には予算をかけ、断熱、遮熱にも充分考慮した。
仕上げ、飾り等にはほとんど予算はかけてない。ただ毎日使う所や水周りには予算を配分してある。
冬の南の光と夏季の通風を室内に満たすための吹き抜け、玄関を兼ねる土間等の工夫がこの家の見所である。
自然力を最大限に利用した住宅(夏の通風、冬の日当たり)
他の留意点は 基本的な住宅性能の確保、防犯、落ち着きのある住まい、メンテナンスのし易さ、断熱、遮熱、気密(1ルーム的な内部なので)
居間を大きくとり、それに付随して食堂、又家事が楽しく出来るように、各部屋が見渡せる位置にキッチンを配置した。
外部は品のあるシンプルさの中にメンテナンスのし易さ、楽しさを演出、内部は床、壁とも自然素材を採用して健康的なことも考慮している。
素材の使い方などを工夫した外断熱 バリアフリーのスーパーローコスト住宅である。
また、外壁の焼き杉は施主自ら焼いた。(現場の職人、監督、設計者もお手伝い)
延べ床面積・・・89.42平方メートル(27.42坪)
構造・・・木造在来2階建て
竣工・・・H21年 6月
施工会社・・・株式会社 クラテック
建築費・・・1400万円(税込み)