●ポイント4
使用材料、工事職種の統一と削減。





使う材料はできるだけ統一します。これによって材料が使い回しできることになり、無駄がなくなると同時に、施工方法にも工夫が生まれてきます。職人さんも慣れてくると作業スピードが違ってきます。
職種を削減できるよう統一するというのは、仕事としては半日の内容であっても、職人さんにきてもらって半日分の賃金というわけにはいきません。交通費もかかります。一見、小さなことですが、積もると結構な額になります。できるかぎり職種減らし、大工でできる仕事は大工で済ませます。
●構造・土台
大切な部材ですから多少のコスト高には目をつぶっても、不朽性、対蟻性の高い材質を使います。ヒバ、檜が代表材ですが、米ヒバ、カラ松、粟、などもよいでしょう。
●柱
各地特有の材を使うことが有利です。構造強度が確保されればよいのですから、たとえ節があっても強度が十分で、全体的に構造バランスがとれていればよいでしょう。見た目より実を取ります。
檜、杉などは確かに良材ですし、木曽檜、秋田杉が使えるのにこしたことはありませんが、使用条件を満たしているなら、米ツガ材でも地元で手に入る材料でも十分です。また家の構造は柱だけで支えられているのではなく、柱と梁などのバランスの問題です。
●梁・桁
コスト的には松が一般的です。国産の松や米マツが現実的ですが、これも大きく、太ければ良いというものではありません。筋かい、火打ち、壁面(間柱)、床面、屋根面の組み合わせで成り立っているのですから、大切なのはバランスのよい構造計画です。平面プランにも関係がありますが、柱は一間(1820o)ごとに立てる、柱も梁も同一部材で、高さ、太さもそろえて使えると有利です。つまり材料を効果的に使うには部屋ごとの床の高さ、ドアの高さ、屋根の高さを同じにするということです。

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